管理組合の決算

1年間の管理組合の運営結果を、年度終了後の定期総会で報告します。
収支決算書類として、収支報告書、賃借対照表、財産目録、備品台帳、証明書類などを作成します。

発生主義の原則

会計年度内に発生したすべての収入や支出、資産・負債を計上します。これは、入金や出金だけでなく、管理費等の未収金や経費の未払い金を計上することになります。
ちょっとややこしいので説明を加えると、例えば未収金の計上は、『収支報告書』では本来の管理費等の合計額になり、『賃借対照表や財産目録』では実際の入金額と未収金額を明記することになります。どちらにしても会計年度末は、特に管理費等の引き落としに注意しましょう。

収支報告書

会計年度内の収支状況を表すものとして、必ず予算と対比して作成します。企業の損益計算書とは異なります。
また、一般会計と特別会計の会計区分ごとに作成します。なお、収益事業がある場合は、特別会計を更に区分することになります。

賃借対照表

会計年度末時点の管理組合の財産状態を表します。企業のバランスシートと同じです。
収支報告書と同様、一般会計と特別会計の会計区分ごとに作成し、収益事業がある場合は、特別会計を更に区分することになります。

財産目録

賃借対照表の資産および負債の内容明細です。証明書類として、預金口座の残高証明書や損害保険の証明書などを添付します。

備品台帳

企業では、10万円以上の備品を資産として計上し減価償却していきますが、損益計算を目的としない管理組合では、金額のいかんに関わらず全額を費用として計上します。
そこで、紛失や無駄をなくすため、備品台帳を作成し、購入年月日や予想耐用年数など記録して備品を管理します。

繰越金(剰余金)処分案

収支決算の結果、管理費に生じた余剰について、標準管理規約では次期に繰り越せるとしています。この場合、特に繰越金処分案の作成は必要ありません。
また、目的別会計の原則から、一般会計と特別会計の剰余金を相互振替をしないとしています。
これは、例えば管理費滞納が発生した際、安易に修繕積立金会計を取り崩して不足分に充ててしまうと、一時的にせよ、今度は積立金会計が目減りすることになってしまいます。こうした資金流用が常習化すると、肝心な業務である滞納の督促がおろそかになりかねません。出納業務の適正化を図るため、目的別会計の順守が重要となってきます。
もし、管理費を修繕積立の特別会計に振り替える場合は、繰越金処分案を作成し、承認を受けなければなりません。

監査

収支決算書類は、総会報告前に事前に監査をしなければなりません。
総会で選任された監事が、組合の財産の状況を監査する『会計監査』と、理事会の業務執行状況を監査する『業務監査』を行います。『監査報告書』を作成・署名し、定期総会で監査内容を報告いたします。

書類の保管

収支決算書類や会計帳簿はきちんと保管し、必要があれば組合員などに閲覧させなければならないと標準管理規約に定められています。
保管期限に定めがない場合は、全期間を保管する必要があります。