バリアフリー化工事

居住者の高齢化が進むマンションにおいて、安全・円滑な移動をサポートするため、廊下や階段など共用部分の段差解消等のバリアフリー整備は欠かせません。

2006年『バリアフリー新法』が施行され、高齢者・障害者等が日常生活する上で支障をきたさぬよう、廊下・階段・エレベーター等に必要な措置を講ずるべく努力義務が課せられました。
努力目標ではあるものの法整備の後押しもあり、マンション共用部のバリアフリー改修率のアップが期待されましたが、居住者間の意見調整や修繕費など検討事項が多いことから、依然進んでいない状況です。

バリアフリー化の課題

バリアフリー化するには、思った以上の費用が掛かります。バリアフリー化自体を反対をする居住者はいませんが、その分の費用を負担しなければならないことになると、単純に賛成とはいかないようです。
特に築年数が経ったマンションは、売買により区分所有者が入れ替わります。結果、世代格差が生じ、バリアフリー化への要望に温度差が出てしまうのです。大規模修繕工事、耐震改修工事という建物維持に欠かせない工事に比べ、残念ながら優先順位は低いようです。
しかもバリアフリー化は「形状の著しい変更を伴う共用部分の変更」となり、総会の特別決議(議決権の4分の3以上の賛成)を経なければならないのです。

近年はバリアフリー仕様かどうかが、マンション選びの重要なファクターになっています。バリアフリー環境を整備することが、マンションの資産価値を高めるといわれていますが、費用対効果でみると、厳しいのが現実のようです。

バリアフリー化工事の内容

バリアフリー化の中心的な内容は、段差の解消と手すりの設置ですが、高齢者や障害者の住民からマンションの中で不便な点や要望などを聞くことも大切です。以下、主な改修内容です。

      ・エントランスや通路にスロープを付け段差の解消
      ・階段や通路に手すりを設置
      ・床面を水に濡れても滑りにくい仕上げ材に張り替え
      ・駐車場に車椅子専用車輌用スペースを設置(建物に一番近い場所)
      ・通路や開口部幅の拡張
      ・点字ブロックの設置

助成制度

国は重点施策としてバリアフリー化率向上を目指し、各自治体でも補助を積極化しています。市区町村の補助制度などがないか、調べてみるとよいでしょう。 ただし、補助を受けるにあたっては、戸数や規模など条件がある場合がありますので、注意が必要です。