管理費削減施策

マンションの管理費は、生活固定費として重くのしかかってきます。しかも修繕積立金不足に伴う値上げが必要となれば、それでなくても所得が減少傾向にある状況に対し、追い討ちをかけます。
それでは、管理費を削減することはできないのでしょうか?
実は、管理費の削減方法はいくらでもあるのです。元々管理費は、新築分譲時に決まっていますが、企業の競争原理はまるで働いていません。その金額の傾向をみると、分譲価格と見事に比例しています。つまり、原価による積み上げ方式ではなく、購入者の支払能力で決定されているのです。ということは、管理費を下げる余地は充分にあるということです。
あとは区分所有者がコスト意識を持ち、管理組合として合意形成した上で、対応することができるかどうかです。実際に、ネット上でも様々な方策で削減した事例が多数紹介されています。
独力で交渉されている管理組合もありますが、管理費削減コンサルティングをされているマンション管理士に相談されているケースが多く見受けられます。ちなみにコンサルティング費用は、削減額の半年分の成功報酬が相場のようです。

それでは、具体的な管理費削減の方策をみてみましょう。

管理内容の見直し(過剰サービスの削減)

管理には、さまざまな業務が含まれています。管理員や清掃、植栽、各種設備の保守点検などの基本的な業務以外に、タクシーの呼び出しやクリーニングの取り次ぎ代行のためにフロントに人を配置する「コンシェルジュサービス」などの付加サービスがあります。
分譲当初の目玉だったサービスも、掛かる費用をみて本当に管理組合にとって必要なことかどうか、内容を見直すことが重要です。以下、基本的な検討項目です。

1) 常駐管理員を通勤に替える
2) 管理員を止め、巡回管理に替える
3) 日常清掃の回数を減らす
4) 植栽の剪定や草むしりは理事会で行う
5) 機械式駐車場を解体し、平置き駐車場に替える

管理契約の見直し

管理業者に丸投げ(全部委託)している場合でも、自社内ですべての業務を行うことはなく、管理事務以外のほとんどの業務を設備業者等に再委託しています。
この場合、再委託先との中間マージンを得ていることや、競争原理が働きにくく費用が高止まりしていることが考えられます。競合見積りを取るなど価格競争させることや、全部委託をやめ再委託業者と直接契約することで、コストを削減することが可能です。
また以下のように、個別の契約を見直すことで、削減できるものがあります。

1) エレベーターの保守契約をフルメンテ契約からPOG契約に替える
2) 電子ブレーカーの導入や電気基本契約(低圧電力)の変更
3) マンション保険の長期契約や不必要な特約の解除

管理費の見直し(単価ダウン)

文字通り、管理費の値下げによる費用削減です。ここでやってはいけない過ちは、管理業者に単なる値下げを要求(お願い)することです。これは、結果的に下がったとしても、相場や本来の原価に基づく金額に比べて、高止まりしたままの可能性が高くなります。しかも、一度値下げをしたことで、再度交渉することがしづらくなるのです。
競合見積りを取るなど相場を理解した上で、価格交渉をするように努めましょう。

管理業者の見直し(リプレイス)

これまでの事例からしても、管理業者をリプレイス(変更)することが一番コスト削減になっています。4・5割の削減は当たり前で、6割から7割近い削減を勝ち取った事例などもあるから驚きです。そうなると、元々の価格設定は何だったのかと不信感を抱いてしまいがちです。
傾向的には、デベロッパー系より独立系の管理業者の方が価格的なメリットが大きいようです。品質は、一概にはいえません。リプレイスした直後は緊張感を持っているため、熱心に対応することが多いようですが、結局は、フロントマン次第ということのようです。