マンション標準管理規約とは?

共同生活をするマンションにおいて、快適に生活するにはルール(管理規約)が必要です。そこで国土交通省は標準モデルとして『マンション標準管理規約』を作成しました。
管理規約は、マンション生活での基本的なルールを定めた、管理組合の憲法ともいわれるものです。但し、全てのマンションがマンション標準管理規約への変更を強制しているわけではなく、それぞれの実態に応じてカスタマイズして問題ありません。あくまで参考という位置付けです。

調査では、標準管理規約に概ね準拠している管理組合は、60.5%とあまり多くはない結果となっています。また、38.1%が標準管理規約の存在自体を知らないと答えるなど、マンション管理に対する意識の低さが伺えます。
※国土交通省『平成20年度マンション総合調査結果について』より

以下、要点をまとめると、

順守義務

区分所有者は、円滑な共同生活を維持するため、この規約及び総会の決議を誠実に順守しなければならないとされています。
また、同居人や賃借人、遺産相続した人や売却した際の購入者にも同じ義務が発生するとしています。

専有部分・共用部分の範囲や用途

専有部分と共用部分の範囲を示しています。躯体部分を除く天井・床及び壁、玄関扉のうち錠及び内部塗装部分を専有部分とし、窓枠及び窓ガラスは、専有部分に含まれないものとなっています。
但し、それでも住戸内を通っている給排水管など、はっきりしないところは残るのです。重要なところなので、別のところで詳しく述べたいと思います。

また、専有部分を専ら住宅として使用するものとか、敷地及び共用部分の使用用途などを規定したり、リフォームの際の届出・承認義務などが記載されています。

共用部分などの維持管理費用

日常清掃や保守点検などの通常管理に掛かる管理費や、大規模修繕など特別の管理に掛かる修繕積立金を各区分所有者の共有持分に応じて負担することとなっています。
また、管理費と修繕積立金は、会計を分けて管理することとされています。

管理組合の業務

区分所有者全員で管理組合を構成し、マンションの価値および機能の維持管理を図り、常に適正な管理を行うこととなっています。
そのために管理組合が行う業務として、共用部分の管理・清掃から修繕・建替え計画まで含まれます。それ以外にも、防災や風紀・秩序の維持、情報の保管、資金の管理など多岐に渡ります。

また、管理業務を『マンション管理業者』に委託したり、『マンション管理士』に相談することなどが記載されています。

管理組合総会

管理組合の最高意思決定機関である総会を、毎年、理事長が召集し開催することが決められています。
総会は、区分所有者の半数以上が出席(もしくは委任)しなければ成立しません。また、議事は出席者(議決権)の過半数で決します。
但し、管理規約の改廃や共用部分の変更など重要な事項は、議決権の4分の3以上の特別決議となります。また建替え決議は、議決権の5分の4以上の賛成が必要となります。

理事会の設置

総会で区分所有者の中から役員を選任し、管理組合の業務を執行する機関としての理事会を設置することとなっています。
理事会は、理事長が招集し議長を務め、事業計画や収支予算などのほか、日々発生する様々な問題に対応していかなければなりません。理事の半数以上が出席しなければ開くことができず、その議事は出席理事の過半数で決します。

また、理事会は専門委員会を設置することができます。通常は、大規模修繕の際、活用いたします。

義務違反者に対する措置

建物の保存に有害な行為や、管理や使用について共同の利益に反する行為(義務違反者)があった場合、理事長は、理事会の決議を経てその区分所有者に対し、勧告又は指示若しくは警告を行うことができます。

管理規約の変更

管理規約を新しく定めたり、変更する場合は、総会にて区分所有者および議決権の4分の3以上の決議が必要になります(特別決議)。
また、管理規約の制定、改廃が一部の区分所有者に特別の影響を与える場合は、その区分所有者の承諾が必要とされています。