マンション管理適正化法とは?

マンションに関する法律は『区分所有法』だけでしたが、マンションの増加により発生し始めた管理を巡る様々なトラブルにはとても対応し切れません。そこで必要にかられて『マンション管理の適正化の推進に関する法律』(略称「適正化法」)が制定されました。

マンション管理の基本ルールと管理組合の支援制度の創設、管理組合・管理業者・売主(デベロッパー)の三者それぞれの責任を明確にしています。
最大の特徴は、住民(管理組合)に対し、自分たちの財産は自分たちで守るよう、マンション管理の主体性を持つことを強く要望していることです。これは、様々なトラブルや問題は住民が無関心では何も解決しないということを認識しているからだと思います。

マンションの資産価値を守り、快適な住環境が確保できるようにするために非常に重要な基本となるルールですので、しっかり内容を理解しましょう。

以下、要点をまとめると、

管理組合の役割

マンションの管理主体は、あくまでマンションの区分所有者(住民)で構成される管理組合とされています。
その管理組合は、全員参加の開かれた民主的で長期的な見通しを持って適正に運営しましょうとなっています。また、住民も積極的に組合参加することが求められています。

管理会社の規制

管理業務を委託する場合は、内容をしっかり検討してちゃんと契約書を締結するように求めています。あくまでも主体は住民(管理組合)であることをここでも示唆しています。

また、管理業者を規制する制度として、主に以下の3つがあります。

1) 国土交通省への業者登録の義務化
2) 管理業務主任者設置の義務化
3) 組合理事長名による口座管理の義務化

管理業者を行政の監視下に置き、適切に業務を遂行しているかどうかチェックすることで、悪質業者を排除しようと狙っているのです。

マンション分譲会社(デベロッパー)の義務

マンション管理には直接関与しない売主(デベロッパー)に対しても、建物の設計図類を管理組合にきちんと引き渡すことが義務付けられました。
大規模修繕などをする際には建築設計図や機械設備設計図などが必要で、管理組合が設計図類を持っていないときちんとして修繕計画が立てられません。当たり前のことですが、こうしたトラブルを防ぐことを狙っているのです。

マンション管理士制度

管理組合や住民が相談したり、アドバイスを求める専門家『マンション管理士』という国家資格制度が創設されました。

素人集団であるマンションの住民はスキルがないため、管理についてのことを管理会社に丸投げするしているケースが圧倒的に多いのではないでしょうか。
しかし、相場を知らないこともあり、管理会社に対して不信を抱いている場合など、本当に適切な計画が立てられるのか不安や疑問が残ることがあります。
そんな時、中立的な第三者の立場で適切な指導と助言を行ってくれるマンション管理士がいれば安心です。

マンション管理士の役割は、建物の長期修繕計画の作成や管理業者の選定、管理規約変更に関する様々なアドバイスをしてくれます。

マンション管理適正化推進センター設置

管理組合がマンションの管理を適正に行えるよう推進する組織として『マンション管理適正化推進センター』が設置されました。

マンションでのトラブル(騒音・ペット飼育・管理費未納など)や様々な問題(修繕計画の不備、建替えなど)に対して、管理組合や住民に情報を提供したり、苦情・クレームの処理などを行う公的機関です。