無断駐車

マンションの三大トラブルで、発生率が高いのが無断駐車です。居住者や来訪者が敷地内の空きスペースに勝手に駐車してしまったり、来客用駐車スペースを占有してしまうという問題です。ちょっとした荷物の上げ下ろし時の駐車など、常識的な使用であればトラブルとはならないようですが、特定の人が確信犯的に繰り返し、注意勧告にも無視をするなど、悪質性が強くなるとトラブルに発展しているようです。
マンションの敷地内は私有地です。公道の「違法駐車」とは違い、私有地内の「無断駐車」なので、基本的に警察は介入しないため、マンション内で解決するしかないのです。元々、居住戸数に対して駐車場が少ないなど、根本的な問題もあるとは思いますが、管理組合がきちんと対応をしないと、他者も真似をするなど悪化する傾向にあります。深刻化する前に対策を立てていくことが大切です。

無断駐車の問題点

無断駐車は、感情的な面ももちろんですが、実質的な面でもさまざまな問題があります。

1) 無料で使用しているという不公平感
2) 車の出し入れに邪魔になる(ぶつける可能性)
3) 各種設備点検の邪魔になる
4) 消防車、救急車などの進路妨害
5) 敷地内の見通しが悪くなり通行に支障(子供が危険)
6) 縁石、芝生、植栽等を痛める可能性がある
7) 来客駐車場を占有することで他者が利用できない

敷地内の無断駐車対策

1) 駐車禁止の告知を徹底する ・駐車場使用細則をきめ細かく見直し再度徹底を図る
・駐車禁止の看板やゼブラゾーンなどのペイントをする
・駐車された場合、貼り紙をする
2) 罰則規定を設け告知する(抑止力) ・タイヤロックなどで動けなくする
・長時間の場合は警察へ通報(車庫法では可能)
・民事による賠償金もしくは慰謝料請求を明記する
3) 監視をする ・監視カメラを設置し、駐車時に管理人が注意をする
・管理組合で見回りをする
4) 駐車できないようにする ・敷地の入り口にゲートを設置し、契約者以外は入れないようにする
・柵やパイロンを設置し、駐車できないようにする
5) 駐車場を増設する

来客用駐車場の占有対策

1) 届出制とする
2) 時間の使用制限をする
3) 車内に訪問先の部屋番号や連絡先を表示させる
4) 有料化する

義務違反者への法的な対応策

区分所有法では、建物の管理または使用に関して、共同の利益に反する行為をしてはならないとされています。
にもかかわらず守らなかった場合、民法第709条(不法行為責任)で「故意又は過失によって他人の権利又は法律上保護される利益を侵害した者は、これによって生じた損害を賠償する責任を負う」とされています。
さらに、ルールを守らない人に対して、専有部分の使用禁止請求、区分所有権の競売請求、占有者に対する引渡し請求が認められているのです。

ただいくら悪質でも、そこまではなかなか踏み切れるものではありません。むしろ、そうなってしまうまで放置していたことが問題とも言えます。様々なトラブルについて放置することなく、積極的に話し合って解決しようとする姿勢が大切だと言えます。