マンション管理NEWS

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待ったなし!マンションの耐震改修工事

2013年3月10日

東日本大震災からちょうど2年が経過しますが、首都圏直下型地震や東海・東南海・南海の3連動地震といった巨大地震の発生が予想されており、耐震化は待ったなしといえます。

マンションは地震に強いとされていますが、すべてのマンションが問題ないわけではありません。特に1981年以前の旧耐震基準で建てられたマンションは、現在の基準より耐震強度が不足している可能性があります。

そこで大地震時に倒壊・崩壊する危険性がないか確認する耐震診断をすることが急務です。もちろん、強度不足の場合は耐震工事が必要となります。


耐震補強が進まない理由は?

国土交通省によると住宅(すべての住宅)の耐震化率は約79%(2008年時点)にとどまっており、2割強の住宅は未着手のままです。なぜ、耐震補強が進まないのか?

耐震補強工事は、相当程度多額な費用が掛かります。また工事中には一時居住出来なくなる可能性もあるなど、様々な負担が強いられることから合意形成が取り難く、二の足を踏んでしまう結果になっているようです。

また、1981年以前の旧耐震基準で建てられたマンションの居住者は、当然、買い替え層もいるとは思いますが、高齢の方が多いということも大きな要因となっています。

高齢者にとっては、あと何年居住するかわからないのに(現状は何不自由なく住むことが出来ているのに)、敢えて高額な費用を負担することに後ろ向きになっているようです。

しかも、診断で強度不足と分かっても、耐震補強工事を絶対にしなければならないという法律はありません。あくまでも所有者の判断に任せられています。耐震補強にかかる費用が多額であり、私有財産に対して強制できないからでしょう。マンションという共有財産を管理する難しさが、大きな障壁となっています。


外部からの施工で居住しながら耐震補強が可能な新工法も

2012年6月、三井住友建設株式会社(東京都中央区佃二丁目1番6号 社長 則久芳行)は、住民が居住しながら居住空間の快適性を損ねることなく耐震補強できる“Tボーン耐震改修工法”の開発を発表しました。

“Tボーン耐震改修工法”は、マンションのバルコニー外壁面に外付けの鉄骨造T字形補強フレーム(Tボーン補強フレーム)を設置することにより、既存建物の耐震性を向上させる工法です。大規模な外部足場を用いずにバルコニー側から施工でき、住民が居住しながらの耐震補強が可能で、また施工後も居住空間の快適性を損ねないものです。

今後は首都圏をはじめ全国の旧耐震基準マンションを中心に、積極的な展開を図っていく計画とのことです。


大震災への備えは待ったなし

政府の地震調査委員会は昨年12月、今後30年以内に震度6弱以上の揺れに見舞われる確率を地図上で示す今年版の「全国地震動予測地図」を公開しました。

東日本大震災を受けた研究成果などを盛り込んだ結果、前回の2010年版と比べ関東での確率上昇が目立ちました。南海トラフ沿いは大地震が多発する東海、東南海、南海地域を含み、マグニチュード(M)8〜9の地震が起きる危険性が指摘されています。また、駿河湾を震源とする東海地震が起きる危険性が30年以上前から指摘されている静岡では、発生確率89.7%と最高値となっています。

いつ起きるかわからない大地震への備えは、大丈夫でしょうか。問題を先送りせず、管理組合でしっかり議論をしていく必要があります。