マンション管理NEWS

マンション管理やマンション生活に関連する旬な話題を取り上げて行きます。

マンション時限爆弾

2013年6月23日

週刊東洋経済

2013年6月8日号の週刊東洋経済で「マンション時限爆弾−老朽化にどう対応する−」という特集が組まれました。

全国600万戸、1400万人が居住している分譲マンションは、既に重要な社会インフラとなっているが、目下「建物の老朽化」と「住民の高齢化」という二つの老いに直面していると指摘しています。築30年以上のマンションが5分の1を占め、今後10年で3分の1までを占める見通しです。また築40年超のマンションでは、60歳以上のみの老人世帯が半数に至るなど、住民の高齢化も進んでいます。

週刊東洋経済では、何が問題(=時限爆弾)だとしているのか、以下内容を抜粋しますので、興味をお持ちの方は、是非、本誌を購入してみてください。

本誌を熟読していただくと、これまで当サイトで警鐘を鳴らしてきたことが、決して大袈裟ではないとわかっていただけると思います。


PART1 ほぼムリな建替え

老朽化が進むと、いつかは建替えをしなければならなくなりますが、実現するには何重ものハードルがあり、現状ではほとんどムリだとしています。

昔は容積率の余剰分(建て増した分の床面積)を売却することで、建替え費用を賄うことが出来たため、すんなりと建替えを合意していました。ただそういう恵まれた物件は少なく、普通は日影規制などが足かせとなり容積が増やせてせいぜい20〜30%程度となり、相応の自己負担は免れません。しかもリーマンショック以降、マンション市況の低迷でより厳しい状況といえます。


PART2 資産価値を決める大規模修繕

建替えが困難である以上、定期的に行う大規模修繕工事が資産価値を大きく左右することになります。

しかし、元々分譲時に売り安さを優先した結果、修繕積立金は低く抑えられるのが一般的です。不足分は数年ごとに値上げしたり、修繕時に高額な一時金として徴収するといった実現は容易でない内容のものが少なくありません。これでは、比較的少額で済む1回目はともかく、修繕内容が増える2回目以降はとても乗り切れません。6割強のマンションが修繕積立金不足に陥る懸念があります。

そんな中、大規模修繕工事費用をコンサル会社を入れることで6掛けにしたり、管理会社に早目に見切りをつけ住民の自主管理に転換して費用を削減するなど、管理組合も様々な工夫によって大規模修繕を乗り切ろうとしています。


PART3 揺れる管理組合

資金不足に人材不足、多発する管理トラブルなど、組合の機能不全が深刻化しています。

マンション管理業者は国内に約2400社あるといわれ玉石混淆です。多くは分譲時に分譲業者が提示したマンション管理業者に委託しているが、金銭トラブルや修繕積立金がどんどん値上がりする計画など、揉め事も少なくありません。

住民の高齢化や無関心化でなり手不足が続くと、日常の管理にも支障が出始めます。総会の見送り、滞納の報知、修繕の遅れ……。この過程で物件人気は落ち、部屋が空いても新規入居者が見つからないようになり、仕方なく賃貸化、それでも埋まらなければ空室化、負のスパイラルにはまりスラム化が忍び寄ります。


PART4 とびきりの難物タワーマンション

修繕費用はケタ外れ、住民の意識差も大きな課題となっています。

地上60メートル以上、おおよそ20階以上の「タワーマンション」が日本に登場して二十数年。今後、続々と大規模修繕工事に突入します。数百戸が入居し、ただでさえ合意形成が難しいうえに、高層階と低層階の分譲価格が大きく異なるケースでは、住民間の価値観の差が激しく、難題山積といえます。

住民間の経済格差は、共用施設の扱いなどをめぐり表面化しやすい。新築分譲時の目玉であったプールやフィットネスジムなどの魅力的な施設も、引渡し以降は住民が管理責任を負う重い十字架へと変貌します。修繕が必要となったら相当な費用が掛かるため、入居者の属性がバラバラなことによって合意形成がさらに難しくなります。

超高層建物の劣化への対応方法がまだ確立していないことも、修繕に時間とカネがかかる原因となっています。タワーマンションの場合、修繕工事に使う作業足場も低層階のみ。高層階はゴンドラ作業が必須となります。マンションの躯体形状によっては、ゴンドラ設置が無理な物件も少なくありません。課題は未知数です。