マンション管理NEWS

マンション管理やマンション生活に関連する旬な話題を取り上げて行きます。

分譲マンションに脱法ハウス!マンション管理組合の自衛手段は?

2013年7月28日

ここ数年、新たな居住スタイルとして一つの住宅に複数の人が居住する「シェアハウス」が話題となっていました。

シェアハウスとは、自室とは別に複数人数が共同利用できる共有スペース(キッチン・浴室・トイレなどの水まわりスペースや、入居者同士が交流出来るラウンジなど)を持った賃貸住宅で、運営・管理を業者が行い借主へ賃貸するケースが主となります。

近年では、不動産業界におけるリノベーション市況の活性化に伴い、元々古い戸建や存在義務を終えた社員寮などを再生しシェアハウスとして転用するケースが多かった為、特に内装デザインや家具・インテリアに特徴のある共有スペースを持った物件が人気を集めているようです。

一つの住居を複数人で借りるシェアハウス。光熱費が安く済んだり、敷金・礼金が不要だったりするため、一部の若者の間でトレンドになっています。

一方で、シェアハウスには法令上の定義がないため、狭い個室が多数並ぶ構造の自動火災報知設備などがない危険な施設といった脱法的な類似施設が近年増加しています。専門家は「火災が起きれば多数の犠牲者が出る」と警鐘を鳴らしています。


分譲マンションにも脱法ハウスが

7月11日に江戸川区のマンション管理組合と対立する中央区銀座のシェアハウス業者、7月25日に文京区音羽の分譲マンション管理組合に無断で6人用のシェアハウスに改築されていたことが毎日新聞で報道されました。

一戸建て住宅ばかりと思っていたシェアハウスが、なんと分譲マンションにも。周りの居住者が知らないうちに勝手に出来上がっているということが起き始めています。

業者が購入し運営する以外にも、区分所有者から業者が一括で借り上げ複数の利用者にまた貸しする仕組みもあり、広がりをみせそうな気配です。これは、区分所有者は通常の賃貸契約より高い家賃収入が見込め、業者は改築費は持ち主が負担することで低いリスクで高収益を得ることができるという、双方にメリットがあるビジネスモデルです。


江戸川区の事例

築約30年で166戸が入るマンションで、出入り口はカード式オートロック。5月8日、業者から突然「カードを13枚ほしい。明日から工事を始める」と組合の理事長に連絡があり、「シェアハウス」を計画していることが判明しました。

業者や区分所有者が組合に示した設計図面によると、改築で3LDKの間取りを崩し、廊下やトイレなどわずかな共用部分を残した上で、12の専有スペースに複雑に切り分けられます。広さは1.5〜3.2畳と極端に狭く、大半に窓がありません。それぞれに鍵がかかり、居室とみられれば建築基準法令に違反します。

理事長に連絡があった3日後、組合は区分所有者と業者を呼んで説明を求めました。議事録などによると、「常識で考えて違和感がある」「騒音や利用者とのトラブルも心配だ」と難色を示す住人たちに、業者は「女性専用のハウスにする。管理規約はシェアハウスにすることを禁じていない」と主張。区分所有者の女性もシェアハウスとして貸すのは問題ないと国土交通省に確認した」などと訴えました。

区分所有者の女性に名指しされた同省マンション政策室の職員は「電話相談は受けたが、図面も見ていない。そもそも技術的に判断する部署ではない」と困惑。組合は、法令上問題が無いことを証明する文書を示すよう持ち主に求めたが、正当性を主張する文書が届いただけで、公的機関が発行した書面の提示はないといいます。

組合の管理規約は「改修工事は1カ月前に理事長に書類申請し、承認を得なければならない」と定める。持ち主は6月18日付で申請書を組合に送付。住人側には安全面だけでなく、資産価値下落を懸念する声もあり、不承認の公算が大きいが、区分所有者の女性は「自分の専有部分の使い方について他の住人に反対する権限はない」としており、工事を強行する可能性もあるようです。


文京区音羽の事例

分譲マンションの一室(2DK、37平方メートル)が、管理組合に無断で6人用のシェアハウスに改築されていました。改築に気付いた組合側が管理規約に基づき不承認としたものの、工事は進み、既に入居募集も始まっていたのです。

業者は部屋を昨年6月に購入。工事自体は昨年12月のうちに中断していたが業者は事前申請を怠ったことを謝罪。「社員寮にする」と説明し、改めて改築を申請したが、組合側は今年4月、「寮以外の用途にしない」という誓約書の提出を求めた。業者が応じなかったため、同19日の理事会で不承認を決議。さらに同27日の臨時総会で管理規約の細則に「シェアルーム禁止」を盛り込みました。

ところが、組合への通告もないまま5月9日に工事は再開され、12日後には完了。銀座の業者のHPなどで入居募集が始まったのです。


どうすればマンション管理組合は自衛できるのか?

通常は組合の管理規約で、リフォームや改修工事については、事前に理事長に書類申請し、承認を得なければならないと定めているはずです。その上で、シェアハウスとしての利用を禁じる条項を盛り込むことなどが必要となります。