委託会社を見直そう

管理会社によっては、管理業をサービス業と捉えず、要望やクレームに真摯に応えてくれないなど、何の企業努力もしない会社があります。管理会社の見直しを図りましょう。

マンション管理会社のリプレイス状況

2001年のマンション管理適正化法施行後から、管理会社リプレイスが急増しました。社団法人高層住宅管理業協会「マンション管理受託動向調査」によると、管理会社が新規に受託するマンションのうち、既存マンションからの受託(リプレイス)が、毎年少しずつではありますが増えています。すでに系列企業からの受託物件は半数までにシェアを落としている。

マンション管理会社のリプレイス状況

管理会社に対する居住者の不満が、リプレイスへと向かわせていることが伺えます。

リプレイスの原因となる居住者の不満とは?

管理に対する不満が居住者になければ、管理会社を変えようという動きにはなりません。また不満も1つだけでなく、いろいろな不満が重なり、しかも改善が見られないとリプレイスの検討をし始めるようです。
それでは、どんな不満があるのか見てみましょう。

管理会社不満例

分類 項目 具体的内容 重要度
日常管理 管理運営サポート ・何も解決していない(問題の先送り)
・プロとして的確なアドバイスがない
★★★
会計 ・定時総会が開催されない
・月次会計報告がない
★★
管理員 ・ヤル気がない
・よくわかってない
・人によって対応が違う
★★★★
清掃 ・きれいになっていない
・きちんと行われていない
★★★
設備管理 ・スキルのない管理員や新人のフロントマンが確認している
設備更新 ・高額な最新設備の提案をしてくる
大規模修繕 長期修繕計画 ・計画内容の根拠がはっきりしない
・汎用的なものを使用し、実際的でない
・予算確保のため常にMAX値で算出され、実際的でない
★★
修繕工事 ・お抱え業者のみにしか見積もりを依頼しない
・コストメリットのある新たな方式の提案はない
★★★
フロントマン 対応 ・中々連絡が取れない(返信・連絡がない)
・住民間のトラブルにアドバイスできない
・理事と区分所有者の対応が違う(差別される)
★★★★
人事異動 ・フロントマンが頻繁に替わる
・これまでの履歴が引き継がれていない
★★★
スキル ・質問に即答できず、すべて持ち帰った上での回答となる ★★
管理会社 法令違反 ・契約が自動更新となっている
・更新時に重要事項の説明がない
・管理組合の財産(管理費・修繕積立金)が分別管理されていない
★★
信用不安 ・親会社が倒産するという噂が広がっている
お金 管理費 ・相場がわからないけど管理費が他所より高い気がする
・管理費削減の提案が一切ない
・管理費の詳細な内訳がない(明示を拒まれる)
・未収金が改善されない(提案がない)
★★★★★
修繕積立金不足 ・不足分について一時金もしくは月額積立金の値上げしか提案がない ★★★

リプレイスが発生するメカニズムの考察

管理会社への不満がリプレイスにつながる要因となりますが、だからといって不満を抱いたらすぐにリプレイス行動へ走るというほど単純ではありません。
リプレイスに至るには、不満の発生とともにそれが解消されない状況や将来的な不安を抱くことなどの複合的な問題が起こっていると考えられます。

リプレイスが発生するメカニズムの考察

リプレイスのプロセス

実際にマンション管理会社をリプレイスする手順はそれなりに複雑で、また期間もそれなりに掛かります。一部の区分所有者が思いを強くしても、合意形成を得られないと決して成功しません。丁寧な対応が肝心です。

リプレイスのプロセス

外部コンサルの活用

このようにマンション管理組合(理事会・専門委員会)だけで、管理会社のリプレイスを実行するにはそれなりに苦労が多く、難易度も高い作業となります。
そこで、管理組合だけでリプレイスを実行するのでなく、マンションコンサルティング会社や経験のあるマンション管理士に委託することを検討してみても良いでしょう。但し、当然ですが費用が掛かります。

マンションコンサルティング会社の場合、マンション管理会社リプレイスのコンサルフィーとして、管理費年間削減額の50〜100%を成果報酬として支払うメニューとなっているケースが多いようです。
現状の管理費以上の負担がないため、費用面でのリスクはありませんが、管理会社が替わることによって管理レベルが低下するリスクがあることは理解しておく必要があります。

マンション管理士の場合、基本的には顧問契約となり、顧問料が毎月発生します。リプレイスによる管理費削減(無理矢理な)だけに拘らず、現状の管理を点検して、管理組合にとってよりベストな方策をチョイスできる可能性があります。
但し、成果が出ようが出まいが毎月固定として費用が発生します。